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「あくびがうつる」は科学で実証済み!意外な伝染メカニズム

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同僚や友達があくびをすると、自分もついついしてしまうあくび。テレビに出てくる俳優があくびをすると、テレビ越しなのにあくびがうつるから不思議です。

でも赤ちゃんやペットは、あくびがうつるということは見たことがありません。あくびが“うつる”ということは実際にあるのでしょうか?

今回、イタリアにあるピサ大学と認知科学工学研究所によって、「あくびによって感情も伝わっているのでないか?」という共同研究が行われました。

アメリカの科学ニュースサイト『Science Diary』から、気になるこの“あくび”のメカニズムについてお伝えします。

■あくびの伝染は進化した動物にだけ起こる

「一般的には、あくびはストレスや退屈、疲労、朝起きた時や夜寝るときなどの行動の変化をあらわすシグナルです。

しかし、“うつる”あくびはこれらとはまったく異なる、より進化した動物がもつ現象です。今のところゲラダヒヒ、チンパンジー、そして人間にしか見られません。

犬のようなより認知能力の高い動物には備わっているという仮説もあります。人間の場合、ほかの人があくびをすると5分以内にうつるとされています」と研究所のエリザベッタ・パラジさんはいいます。

今回の『PLoS One』誌に発表されたこの研究では、イタリア各地の動物園とも共同して行われ、一年以上の間に100人以上の大人、400以上のペアに対し、厳密なデータの収集が行われました。

データは、食事中や列車での移動中、仕事中などかなり様々な状況で取られ、イタリアとマダガスカルで行われた調査では、様々な国籍や親密度の組み合わせのペアについても対象にしたとのこと。

他には、まったくの他人や知人、親しい友人、親族そして恋人同士なども調べられたそうです。

その結果として、「あくびの伝染の有無と頻度は、相手との関係や認識の様相に影響を受けないことがわかりました。

つまり、あくびは昼食や仕事といった状況や、あくびを見たり聞いたりといったことでは伝染しないようなのです。同様に国籍や年齢、性別なども、あくびの伝染率に影響を与えませんでした」とピサ大学のイヴァン・ノルシアさん。

■関係の深さであくびがうつる?

「伝染にもっとも重要なのは、あくびをする人同士の関係の深さだったのです。実際、自分の恋人があくびをする時は、あくびを返してしまう率が高まります」

そして、あくびは親族、友人、知人、まったくの他人の順にうつりやすいことがわかりました。感染速度は、友人、親族、恋人、そして他人の順に速くなることが明らかになったのです。

 また、「これまでの研究から示されているように、脳の感情をつかさどる部分とあくびの伝染にかかわる部分が重なっていることが分かっています」とエリザベッタ・ヴィサベルギさん。

つまり、あくびとは“感情移入の程度を表している”ようです。

いかがでしたか?  カフェで隣に座った人があくびをしても、単なる他人ならあくびはうつりません。

でも、ちょっとタイプで気になったり、少しコミュニケーションがあった場合など感情移入できる時には、あくびはうつる可能性が高そうです。

会社や友達であくびをしている人がいたら教えてあげたいですね。


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